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あべひろ総合歯科

東京歯科大学 大学院卒、博士号を
取得した歯科医師のいる歯科医院

どうして歯並びが悪くなる「舌の悪い癖」があるのでしょうか。 ~ 0歳児からのアプローチ

~ 『矯正なるほど豆知識』 ブログより ~

今回は以前も取り上げさせていただいております嚥下(えんげ)の際の「舌の(悪い)癖」について、その原因について考え、早期アプローチについてお話したいと思います。

先ず、うまれたばかりの赤ちゃんの嚥下時の舌の動き【→乳児嚥下(:原始反射)】と、乳歯が生えて成熟した嚥下時の舌の動き【→成熟嚥下】についてお話いたします。
【乳児嚥下】は、①口が開いて、②舌が顎堤を越えて前突し、③上あごの内側(:哺乳窩)と舌の間に乳首をはさんでしごき、舌が低い位置で嚥下をします。
これは口に指をあてると無意識に吸うような原始反射でもあり、魚などレベルの低い生き物と同じく脳幹での動きです。
原始反射は生後6ヵ月ほどで消失し離乳食となり、乳歯は萌出し、三叉神経が主体の意識的な【成熟嚥下】となります。
正しい【成熟嚥下】は、①口を閉じ、②舌は前歯を押し出すことなく上あごの内側(:口蓋)の方向へ動き、③舌が直接口蓋を押し上げて食べ物を流れるように後方の食道へ送り込みます。



「舌の悪い癖」には、『舌突出癖』があります。
『舌突出癖』は、嚥下の際に前歯を押し出して舌が動きます。
これは正しい【成熟嚥下】とは異なり、前歯が唇側傾斜し、オープンバイトや出っ歯、口唇閉鎖不全、むし歯、歯周病、口臭になりやすいです。
また、舌が低い位置にある『低位舌』であれば、反対咬合、上あごが狭く鼻腔狭窄、口呼吸、舌根沈下、低酸素状態になりやすいです。
【乳児嚥下】の名残で「舌の悪い癖」があると推察されるのです。

最近では、「口腔機能発達不全症」という病名もでき、その治療も歯科医院で行なわれるようになってきました。
これは、乳幼児から口腔機能を十分に発達させて、老齢期にも正しい嚥下ができ、口の健康から要介護者を少なくできるという国の取り組みでもあります。

「舌の悪い癖」がなく、正しい【成熟嚥下】を習慣化することが大切です。
そのために、口呼吸を防止する、食べ物の与え方を工夫する、ストローを使わずに飲めるようにする、英語の発音を覚える、むし歯を予防するなど、哺乳開始期からアプローチしていくこともよいでしょう。
人の食と呼吸の機能管理を通じて全生涯的な健康の実現をめざします。
気になることがあれば、どうぞ ≪あべひろ総合歯科≫ の矯正医にお尋ねください。

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