全身疾患とインプラント
インプラント治療を行うに際して『必ず』全身状態の診査診断が必要になります。
当医院は、インプラント治療前に必ず患者様の全身状態を確認し、
治療が可能なのかを判断致します。
1.全身疾患とインプラントの関係とは何か?
・高血圧
・脳血管
・心身症
・糖尿病
・甲状腺
・血漿板の異常
上記のものは、あまりインプラント治療と関係がないと思われがちですが、大いに関係があります。
インプラント治療は骨の成長が止まっている16歳以上の人なら基本的に年齢や性別に関係なく可能ですが、重度の全身疾患や慢性消耗性疾患のある人は慎重に対応する必要があります。
例えば
免疫力が落ちてしまう場合がある為、歯周病を起しやすく、骨とインプラントがくっつきにくい場合があったり、
血液をさらさらにする薬を投与している場合インプラントの治療の際に出血をした場合に止まりにくい場合があります。
目的はインプラントを入れることではなく、
手術後も患者様が快適に元気に過ごせることです。
この事を常に念頭に置き、当医院ではお口の状態を診査・診断することはもちろん、全身疾患のことも考慮し、インプラント手術を行っています。
2.全身疾患の患者様への当医院の取り組み
・医科との連携(診断書のやりとり)
・複数もの医科歯科大学と病診連携がとれる施設である
・メンターとする世界的な先生がいる
・歯科麻酔科医が非常勤で対応しており全身管理がおこなうことができる
・「切らず」「開かず」「インプラントを埋入する技術」があります >>> 詳しくこちら
3.様々な全身疾患と影響について
糖尿病の患者様の治療で考慮する点は、主に以下の2つが挙げられます。
(1)細菌の侵入に対して易感染性が弱い、すなわち手術を行った部位が感染しやすかったり、傷の治りが一般的にやや遅れる場合もありますが、抗生物質の適切な内服など術前から感染対策を十分にしておけば、問題なくインプラント手術は可能です。
ヘモグロビンの値HbA1cが7.0以下でコントロールされていればリスクは軽減されます。
(2)自己注射のタイミング
低血糖昏睡は、食事、注射、ストレスのタイミングで生じることが多く、血糖値を上げる飴やチョコなどで対応できます。また静脈内鎮静法を応用していれば対応することが可能です。
血糖降下剤の内服やインスリンの自己注射をされている場合、インプラント手術当日の内服や自己注射のタイミングに注意が必要です。手術の後でご飯を召し上がりにくくなった場合、いつも通りに決まった時間に内服や注射を行ってしまいますと、血糖値が下がりすぎてしまい、低血糖症状が出現してしまいますので、担当歯科医の十分な医学的知識が不可欠です。
一般的に高血圧症とは、最高血圧は境界ラインを含めて140mmHg以上・最低血圧は90mmHg以下と定義されています。
高血圧患者様に何の準備もせずに治療を行うと、緊張感や不安感のため、血圧が10~30程度上昇したり、最高血圧が190以上に達すると術中気分が不快になったり動悸を訴える場合があります。
また、局所麻酔薬の中に血圧を上昇させる成分が少々添加されています。そのような時には無痛鎮静法(点滴麻酔)をもちいれば、手術をリラックスした状態で受けて頂くことができ、緊張や恐怖心による血圧の上昇を抑制することが可能です。又、静脈内鎮静麻酔 している間に血圧をコントロールすることが可能なので安全です。
狭心症・心筋梗塞を罹患されたことのある患者様では、血液をサラサラにするためにバファリンやワーファリンなどを内服されています。この薬により手術中に血が止まりにくいことがあります。
以前の学説では、これらの薬を一週間程度中止しなければ手術ができないと言われていましたが、最近では内服を継続したまま手術を行っても、止血操作を適切に行えば問題はないとされています。いずれにせよ、
・狭心症・心筋梗塞
・心臓弁膜症などで人工弁置換術を受けた方
・重症不整脈で体内型ペースメーカーを入れている方
上記の場合、内科主治医と密接な連携をとり、手際の良い手術を行う必要があるでしょう。
当医院では、体に負担をかけないように「切らず」「開かず」「インプラントを埋入する技術」があります。>>> 詳しくはこちら
その他に、安心して手術を行っていただく為に、静脈内鎮静法も行うことができます。>>> 詳しくはこちら
インプラントは骨に埋入する治療になるので、骨粗鬆症について心配される患者さんがたくさんいらっしゃいます。しかし、結論から言うと骨粗鬆症の方でもインプラント治療は問題なくできます。インプラントの周囲の骨は刺激され、むしろ骨粗鬆症の進行が抑制されます。しかし、埋入するときは骨密度が低く、初期の固定が得られにくい状態です。なので、周囲の骨を圧縮して密度を高めて入れる方法をとります。また、免荷期間を長めにとって、骨とインプラントが結合を確実にするようにしています。
インプラント治療を行う場合は、服用状況や全身状態を診断して、慎重に行います。
BP製材(ビスフォスフォネート)を服用している方は最低三ヶ月間、服用を中止する必要があります。
