博士(歯学)国際インプラント専門認定医 阿部ヒロが注目したPOINT
- 本場ヨーロッパインプラント学会(EAO)の臨床家・研究者らから高い評価
- 大手インプラントを使用している臨床家らも口をそろえて推薦
- ストローマン社ITIインプラントシステム開発最高責任者が理想を求めて開発
- ベルン大学をはじめ、世界の有名大学での研究エビデンスの確立
- 日本国内でも多くのTOP医師たちが導入し始めている事実
- インプラント周囲炎(Peri-implantitis)になりにくい設計構造デザイン
- 傾斜埋入に対応でき、角度付きアバットメントが可能
- インプラントと上部構造を結ぶネック(アバットメント)が折れにくい構造
- 安全性を考慮したインプラント外科手術器材への配慮
- 歯科材料・機器のトップ商社、モリタのハードソフト両面での手厚いサポート

1%の短期的な成功率を上げることに必死になっているインプラントメーカーがほとんどです。そんな中でも1%の短期のみならず、
長期安定型、機材の使いやすさ、外科時のエラー対策、製品ラインナップなど患者様にとって一番重要なことが組み込まれています。これは私の願いやビジョンでもあり、先日のフランス研修の際に、元EAO(European Association of Osseointegration)会長のフランク・レノアー(レヌアー)先生、元ヨーロッパ審美歯科学会会長ウィリ・グルンダー先生、そしてインプラントの表面構造開発で“世界的権威”のダニエル・スネテビー博士と直接話していたことなのです。世界の歯科インプラント界を牽引してきた彼らがSPIを題材的に取り込んで長期研究の対象にしていく重要な製品であることを今後の研究課題として取り上げ打ち合わせをしてきました。
 2016EAOでウィリ・グルンダー先生と |
 ボクの右に古賀先生とダニエル・スネテビー博士 |
Comment患者様と、この素晴らしさを分かち合って欲しい
世界中で大きなシェアを占める大手インプラントデザインを駆使し、そこに独自の技術と将来長期にわたって患者様の口腔内で存続できるものは何かを常に追求してきました。そこに大きな細かい技術やエビデンス(科学的根拠)を組み込んで、自信を持ってお届けできるインプラントに仕立てました。今現在最高傑作と自信を持ってお届けできます。是非、日本のみならず世界で活躍するDr. Hiro Abeの技術を持って患者様へこの素晴らしさを分かち合っていただけたら幸いです。

トーメンメディカル社は、本社をスイスのバーゼル=ラント準州ヴァルデンブルクに置くインプラント歯科、修復歯科および口腔組織再生における新興のインプラントメーカーで、2001年8月の設立。以降、ベルン大学等と基礎・臨床研究を重ねながらSPIインプラントシステムを開発、製造、販売しています。
CEO(最高経営責任者):Andreas Stutz

CEOを務めるAndreas Stutzは、半世紀以上にわたってインプラント界を牽引してきたグローバルリーダー、
ストローマン社のCEOを1994年から2001年に掛けて務めたほどの実力者。新興のインプラントメーカーとは言っても、その手腕は折り紙付きです。
CTO(最高技術責任者):Dr.Daniel Snetivy

また、CTO(最高技術責任者)は、やはりストローマン社のCTO(最高技術責任者)を1993年から2001年に掛けて務めあげた
“現代インプラントの表面構造開発で世界的権威”のDr.Daniel Snetivy。彼はITI(International Team for Implantology:非営利の国際的な学術グループ)とストローマン社が1999年に共同開発したSLA(Sand-blasted Large-grit Acid-etched)では中核メンバーとして活躍しています。ほか、抜歯部との適合を加味し、先端が次第に細く(テーパー状)なっており、骨との安定が改善された「Straumann TE(Taperd Effect)インプラント」の開発者でもあります。
彼らは、これなら!と思うインプラントの開発を目指し、日々の研究、開発に邁進していたわけですが、会社(ストローマン社)の方針と合わず、結果スピンアウト。2001年のトーメンメディカル社設立につながります。CEO(最高経営責任者)とCTO(最高技術責任者)が揃っていても会社が思い通りにならない辺りは、ストローマン社はオーナー企業ではない、普通の会社なんだな、と思いますね。
ヨーロッパ審美歯科学会 元会長:ウィリ・グルンダー

ちなみに
ヨーロッパ審美歯科学会の会長として名を馳せたウィリ・グルンダー先生(チューリッヒ開業)は、SPIシステムの臨床に積極的に取り組まれ、その理念とデザインに惚れ込んでしまったそうで、現在ではそれまで使用のストローマン社ITIインプラントシステムをすべてSPIシステムに切り替えられたそうです。

インプラントとアバットメントの接合部はインプラントシステムの核心をなす部分です。従来のインプラント、特にテーパージョイントタイプのインプラントは、長い期間で見た場合、咬合負荷に弱い面がありました。
このデメリットは、深刻なトラブルであるインプラント体の破折を招く可能性を持ち、看過できるものではありません。

以下の写真は、破折したインプラント体です。
インプラントシステムの核心

SPIシステムではエクスターナル補強リングと精密に製造されたインターナルHEXで連結されます。コネクション部分のユニークな特徴はインプラントプラットフォームのエクスターナル補強リングです。

この部分で軸外からの応力を受け、コネクション部分の最適な力学的安定性をもたらします。インプラントとアバットメント間周縁部の接触面積は少なくなり、アバットメントスクリューへのトルクが同じでも、重要な外周部分のコネクションの圧縮性が増し、封鎖性をより効果的に高めることができます。また、
骨に埋め込まれるネック部分が機械による精密研磨のおかげでプラーク(細菌叢)が溜まりにくい環境であることが、とても大きなポイントです。くわえて、骨に入る部分はラフサーファスであり、骨と結合しやすい様な表面性状とされています。
オッセオインテグレーションの“ゴールドスタンダード”とも呼べる優れた表面性状は、インプラントと骨が結合しやすく、かつ外部からの細菌浸入を防ぐという理想的なデザインです。

インプラントは骨の中で永い期間、埋め込まれることになりますが、口腔内の環境は常に変化し続けるため、補綴物は将来作り変える可能性が大いにあります。トーメンメディカルは
インプラント体と補綴の接合部を重視し、補強構造と細菌漏洩がおきにくい環境になっています。

近年話題のインプラント周囲炎(Peri-implantitis)は、インプラントとアバットメントの隙間に細菌が溜まり、炎症を引き起こすことが原因の一つと言われております。SPIシステムは
インプラントとアバットメントの間のマイクロギャップが最小限であり、細菌の温床となるリスクを低減しています。
世界最小のアバットメントスクリュー

SPIシステムのアバットメントとスクリューは非常に小さく設計されています。

インプラント-アバットメントコネクションの巧妙なデザインによる力学的安定性の高さから、極めて小さいサイズのアバットメントスクリューが利用できます。また、スクリュー咬合面の表面積はかなり小さくなっています。アバットメントスクリューが小さく、スクリューホールが細いことは、スクリュー固定、セメント固定どちらにも利点をもたらします。右の写真では、左がSPIシステム、右が通常のスクリューです。

またSPIシステムでは、アバットメントの側壁を肉厚に保つことができ、上部構造に自由度の高いデザインが可能です。
- アバットメントの側壁の厚みが増すことから上部構造のサポートが向上し、コーティング、ベニア材など審美的修復に必要な材料がより効果的に使用できます。
- アクセスホールが小さいことで上部構造の咬合面をより最適にデザインできます。スクリュー維持修復の審美性を高めることが可能です。
素材
純チタン:グレードIV(ISO5832/II)
純チタンの中で最も強度のあるチタン
表面性状
サンドブラスト・酸エッチング
治癒期間の短縮化
確実なオッセオインテグレーション
セルフタップ機能
インプラント体にタップ切りの刃が付いている
(ドリル形成後にタップドリルの必要がない)
あらゆる骨質に対応
(脆弱な骨質に対してもしっかりとした初期固定)
アバットメントジョイント
インターナルHEX
確実なインプラントオペの成功
上部構造の強固な固定と安定性
優れた回転防止効果
SPIシステムでは、エレメントとコンタクトの2種類のインプラントラインで、
柔軟性の高い治療計画、インプラント治療を可能としています。また、さまざまな長さ、プラットフォーム直径により、骨、軟組織の解剖学的形態に合わせた治療を可能としています。SPIシステムはすべて
セルフタッピングスレッドで、優れた初期固定が獲得できます。
エレメント 全ての症例に適したシリンダー型インプラントです。 |
|
コンタクト 抜歯窩および解剖学的状況に応じて使用するコニカル-シリンダー型インプラントです。 |
状況により小さなサイズのインプラントで安全に
狭い歯間スペース、先天的な側切歯欠損、歯槽骨が狭い場合など、小さな直径のインプラントを必要とする場合があります。SPIシステムには、このような場合のソリューションとして、エレメント、コンタクトどちらにもプラットフォーム3.5mmのインプラントをラインナップしています。
長さ
長さは6.5mm~17mmをラインナップ。
幅広い症例に対応できます。

SPIシステムは、エレメント・コンタクトいずれも、
オッセオインテグレーションの“ゴールドスタンダード”とも呼べる優れた表面性状を持ちます。マイクロラフサーフィスをもつインプラントにより、骨とインプラント表面の間に優れた機能的、構造的結合が獲得され、より高いインプラントの安定性が導かれます。特に、マイクロラフサーフィスではインプラント表面と骨の結合が強化され、インビトロの研究では骨形成原細胞の分化が促進されることが示されています。この表面性状の特性ゆえに長期的な保存率のアップにつながっているのです。
compatible!ノーベルバイオケア社MarkIIIとの優れた互換性
SPIシステムは、インプラントのTOPブランド、ノーベルバイオケア社のMarkIIIと互換性があります。旅行先、転居先などでインプラントにトラブルが発生した場合でも、この互換性が大きな意味を持ちます。あまり知られていないことかもしれませんが、日本国内で使われているインプラントは数十種類。海外も含めればそれこそ相当な種類になります。そしてこれらインプラントは、基本、メーカー間で互換性がありません。しかし、SPIシステムはノーベルバイオケア社のMarkIIIと互換性を持っているので、旅行先や転居先にSPIシステムを扱う歯科医院がなくても、ノーベルバイオケア社のMarkIIIを扱っている歯科医院でメンテナンスを受けることが出来るのです。

使用デザイン(エレメント・コンタクト)と長さ・直径を確認してから、封を切ります。インプラント体は事前に準備しておくものですが、常に滅菌された環境に保管されているわけではありません。
通常、この手順は滅菌をしていないアシストスタッフが行います。
↓

この手順から先は、万全の滅菌体制で行います。
MONOインサートツールにてインプラント体をピックアップ。
滅菌されたアシスタントから施術ドクターに渡されます。
↓

MONOトルクレンチにて、形成した窩へ慎重にインプラントを埋入します。
↓

4-Lobeドライバーにてカバースクリューを装着します。埋入自体は、わずか3ステップで完了です。
手順は確立されており、簡単かつ安全にインプラントは埋入できるのです。
もちろん事前の診査・診断が万全であっての“簡単かつ安全”です。
先方の厚意により、ウィリ・グルンダー先生による術後直後と10年後の写真を掲載します。

2003年に埋入した直後の写真です。

そして2013年の写真。驚くほどの安定ぶりで、SPIシステムの優秀さが実証された症例と言えます。
最後に

あべひろ総合歯科では臨床への導入を始めており、導入開始後1ヶ月で20本ものSPIシステムのインプラントを埋入。1本だけ対応しきれなかった部位がありましたが、そのほかはパーフェクトでした。わずか20本の埋入でここまでの手応えが得られたのは、インプラント歴10年以上の私でも初めてのことです。
あべひろ総合歯科には、重篤な患者様が多く来院されています。大学病院で断られた患者様、骨が少ない・薄いため、他院で断られたという患者様たち。これら
重篤な患者様への最高・最適な治療法の一つとして、SPIシステムを推奨してまいります。合わない入れ歯や欠損歯でお悩みの患者様、疾病をお持ちでインプラントを諦めてしまった患者様。是非、あべひろ総合歯科にご相談ください。